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石灰化

石灰化について

マンモグラフィマンモグラフィ検査を受けた際、石灰化が発見された経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。石灰化には、良性で経過観察のみで済むものと、良性か悪性かを判断するために精密な検査が必要となるものがあります。精密検査が必要となる場合には、経過観察に加えて、MRI検査や組織検査などが行われることもあります。石灰化は自覚症状を伴わないため、ご自身で発見することは不可能です。早期発見のためには、定期的なマンモグラフィ検査が不可欠となります。

石灰化が発生する原因

石灰化は、その原因や発生箇所によって、大きく3種類に分けられます。

分泌型

乳管内で分泌液が凝固することで石灰化が生じます。多くは良性ですが、一部の非浸潤がんや増殖性病変でも認められることがあるため、慎重な鑑別が求められます。

間質型

乳管以外の組織で石灰化が発生するものです。代表的な例として、線維腺腫という良性腫瘍が時間経過とともに組織変化を起こし、石灰化することがあります。

壊死型

乳管内でがん細胞が壊死し、石灰が沈着して石灰化するものです。このタイプは悪性である可能性が高く、石灰化の形状やサイズが不均一であることが特徴です。

石灰化は経過観察が必要な場合もあります

石灰化の中には良性か悪性かの判断が難しいものがあり、そのような場合には経過観察となることがあります。半年後などに再度マンモグラフィ検査を実施し、石灰化の数や形状に変化が見られないかなどを慎重に確認します。

石灰化が見つかった場合の乳がんの確率は?

全ての乳がんで石灰化が生じるわけではありませんが、乳がんの20~30%程度で乳房の石灰化が発見されると言われています。また、検診などで石灰化が見つかり、要精密検査となった場合に乳がんと診断されるのは10%程度です。あまり怖がらずに精密検査を受けてみましょう。

乳がんで生じる石灰化の特徴

石灰化の形や大きさが不揃いで、尖ったものや長細いものが多いことが特徴です。また、一か所で多数の石灰化が生じていたり、乳頭を頂点として三角形に石灰化が生じることがあります。いずれも検査によって発見できる特徴のため、自己検診で見つけることは困難です。